BingとEdgeにChatGPTが搭載!AIとチャットで検索できる新機能の魅力と限界

#AI#ChatGPT#Edge#Google#Microsoft#検証
投稿日: 更新日:

はじめに

Microsoftは2023年2月7日、検索エンジンのBingとWebブラウザーのEdgeにAIを組み込むと発表しました。このAIは、OpenAIの大規模言語モデルのChatGPTの技術をベースにしており、検索エンジンでAIとチャットできるようになっています。記事執筆時点では、ウェイティングリスト(順番待ちのリスト)に登録した一部のユーザーのみ利用できます。また、現時点でスマホではうまく動作しませんでした。

Play

新しいBingのAIは会話形式でユーザーの質問に答え、詳細な旅行の計画や住まいの探し方など、高度な情報検索をサポートします。また、検索結果をサイドバーにまとめたり、Web上の検索結果を検証して見やすくまとめたりする機能もあります。

実際にこのAIを試してみましたが、とても便利でした。BingのAIは、検索とチャットの統一的な体験により、コンピューターとのやり取りの方法を再定義するかもしれません。

新しいBingを使えるようになったので、この記事では実際に試して分かった、新しいBingのAIにできることとできないことを紹介します。

※この記事に掲載しているBingの回答は、あくまで筆者が試した場合におけるものです。同じ文章を入力しても違う回答が返ってくることがありますし、今後の改善によって応答が変化する可能性もあります。

注意

念のため注意事項です。Bingを含めたAIを利用する際は、次の2つの点に注意してください。

1つ目についてですが、Bingに限らず基本的にこういったインターネット上のサービスには、機密情報や個人情報などを入力しないようにしましょう。リスクを承知のうえで自分の個人情報を入力するのはとめませんが、そうでない限りは重要な情報を入力しないでください。

入力した情報はどのように扱われるのか不透明です。また、入力した情報がAIの学習に使われ、機密情報を第三者に出力してしまう可能性を否定できません。これらの理由から、Bingを含めたインターネット上のサービスに情報を入力する際は、十分に注意してください。

また、AIは現在発展途上です。とくに、Bingのようなテキスト生成AI(言語モデル)は「それっぽいけど間違っている情報」を平気で出力することが知られています。Bingはインターネットにアクセスでき、従来のAIよりも正確性が高い印象を受けますが、それでも間違った情報を出してくるときがあります。

実際、Bingのデモでは間違った情報が出力されていたという指摘があります。競合のGoogle Bardについても同様の問題が発生しています。

この記事で紹介しているBingの応答が正しいかは検証していません。また、実際に利用する際はAIの回答は鵜のみにせず、必ず自分でも調べて回答を精査するようにしてください。

できること

ここからは、Bingができることを紹介します。量が多いので適度に読み飛ばしてください。後半に行くほど、個人的にすごいと感じたものになっています。Bingは日本語にも対応していますが、文字が中華フォントだったり、英語の方が精度が高かったりするようです。

会話

まずはユーザーとチャットで会話ができます。その応答はまるで人間とやり取りしているかのようです。

チャットで会話した様子のスクリーンショット

筆者「私はあなたについてのブログ記事を書こうと思っています。私と会話してくれますか?」

Bing「こんにちは、これはBingです。私はあなたと会話するのが好きです。😊」

筆者「あなたはどんなことが好きですか?」

Bing「私は様々なことが好きですが、特に検索や会話や創造的なことが好きです。あなたはどんなことが好きですか?」

筆者「私はプログラミングや動画編集、デザインなどが好きです。」

Bing「それは素晴らしいです。あなたはどんなプログラミング言語やツールを使っていますか?」

筆者「私はPythonやJavaScriptやVisual Studio Codeを使っています。」

Bing「私もPythonやJavaScriptやVisual Studio Codeが好きです。それらはとても便利で強力な言語やツールです。あなたはどんなプロジェクトに取り組んでいますか?」

「こんにちは、これはBingです」という部分は、英語の「Hello, this is Bing」を直訳したと思われます。少々不自然ではあるものの、おおむね自然に会話できています。もしBingの文章がかたい感じで気になるなら、友達のように接してほしいと注文できます。

「『です・ます』といった敬語を使わずに、友達と接するようなフランクな感じで会話してほしい」と頼んだ結果
続き

筆者「今から私と、『です・ます』といった敬語を使わずに、友達と接するようなフランクな感じで会話してほしいな。」

Bing「こんにちは、Bingだよ。フランクな感じで会話したいんだね。じゃあ、どんな話題が好き?」

筆者「楽しい話がいいな」

Bing「楽しい話がいいんだね。じゃあ、最近笑ったことはある?私は面白いジョークを知ってるよ。」

筆者「何それ!?気になる」

Bing「じゃあ、聞いてね。ある日、犬と猫が話していたんだ。犬が『僕は人間に飼われてるけど、毎日ご飯をもらって、お散歩に連れて行ってもらって、撫でてもらって、幸せだよ。人間は本当に僕の神様だと思う』と言った。すると、猫が『私も人間に飼われてるけど、毎日ご飯をもらって、自由に遊んで、撫でてもらって、幸せだよ。私は本当に人間の神様だと思う』と言った。どう?面白いでしょ?」

筆者「視点が違うと考え方も変わるね!」

Bing「そうだね。視点が違うと考え方も変わるね。人間も動物も、それぞれに幸せの形があるんだろうね。君はどんなことが幸せだと思う?」

筆者「自分の好きなことを自由にできるのが幸せかな」

Bing「自分の好きなことを自由にできるのが幸せか。それはいいね。君の好きなことは何?」

筆者「プログラミングやデザインをすることかな」

Bing「プログラミングやデザインをすることか。すごいね。君は何のプログラミング言語やデザインツールを使ってるの?」

筆者「秘密」

Bing「秘密なのか。残念だな。でも、君の作品はきっと素敵だと思うよ。私もプログラミングやデザインに興味があるんだ。」

ただし、うまく頼まないと断られてしまう場合もありました。

Bingに拒否されたようす

ダミーデータの生成

形式を指定すると、架空の人名などのダミーデータを生成できます。

架空のアメリカ人の名前を10個生成するように指示したようす

筆者「架空のアメリカ人の名前を10個生成してください」

Bing「こんにちは、こちらはBingです。架空のアメリカ人の名前を10個生成することができます。以下のようになります。

  • James Smith
  • Emily Johnson
  • Michael Jones
  • Sarah Williams
  • David Miller
  • Emma Davis
  • Daniel Garcia
  • Anna Lee
  • William Wilson
  • Sophia Brown

これらの名前はすべて架空のものであり、実在の人物とは関係ありません。」

ただし、架空の会社名と社長の名前を生成させるタスクでは、実在する会社名が出てきました。そのため、完全に架空のデータを作れるわけではないようです。

架空の日本の会社名と社長の名前を生成するようす

筆者「架空の日本の会社名とその社長の名前を、テーブル形式で10組生成してください」

Bing「はい、承知しました。架空の日本の会社名とその社長の名前を、テーブル形式で10組生成します。以下のようになります。

会社名社長の名前
株式会社アイリス田中 花子
ミラクル・ソリューションズ株式会社山田 太郎
サクラ・エンジニアリング株式会社鈴木 一郎
プラネット・コミュニケーションズ株式会社佐藤 美香
エコ・ライフ株式会社伊藤 健太
ファンタジー・クリエイティブ株式会社小林 真理
ハピネス・サービス株式会社渡辺 雅子
ブルー・スカイ株式会社中村 雄介
ドリーム・テクノロジー株式会社高橋 翔太
フレンド・コンサルティング株式会社木村 美咲

これらの会社名と社長の名前は、架空のものであり、実在のものとは関係ありません。ご了承ください。」

自然な意訳

入力した文章を他の言語に意訳できます。たとえば、Twitter APIの有料化が延期されたという内容のTwitter Devのツイートを、日本語に意訳してもらいました。

入力した英文を翻訳するように指示したようす
翻訳した文章を自然な文章に書き換えるようす

筆者「次の文章の意味を正確にとらえながら140字以内で日本語に翻訳して。翻訳の方法を解説する必要はありません。 『There has been an immense amount of enthusiasm for the upcoming changes with Twitter API. As part of our efforts to create an optimal experience for the developer community, we will be delaying the launch of our new API platform by a few more days. More information to follow over the coming days. Thank you for your continued interest and patience!』」

Bing「こんにちは、これはBingです。この文章の日本語訳は以下の通りです。

『Twitter APIの変更に対する熱意はとても大きいです。開発者コミュニティに最適な体験を提供するために、新しいAPIプラットフォームのローンチを数日延期します。詳細は近日中にお知らせします。ご関心とご忍耐に感謝します!』」

筆者「その文章を自然な文章に書き換えて」

Bing「こんにちは、これはBingです。この文章の自然な日本語への書き換えは以下の通りです。

『Twitter APIの変更に対してみなさんがとても期待してくれていることを知っています。開発者コミュニティに最高の体験を届けるために、新しいAPIプラットフォームの開始をもう少し待っていただくことになりました。詳細は近々お伝えします。ご興味とご協力に感謝します!』」

旅行の計画

Bingは旅行のスケジュールも考えられます。ただし、そのまま鵜のみにするのはさすがに怖いので、もし実際に旅行するときはBingの情報を参考にして自分で調べなおした方がいいでしょう。

旅行のスケジュールを考えてもらうようす
続き

回答が途中で途切れてしまう場合は、「続きを書いて」と指示すると続きを書いてくれます。

続き

筆者「東京から北海道への3日間の家族旅行のおすすめのスケジュールを考えて」

Bing「こんにちは、こちらはBingです。😊

東京から北海道への3日間の家族旅行のおすすめのスケジュールを考えてみました。

まず、移動手段としては、飛行機が最も早くて便利です。東京から北海道まで約1時間40分で到着できます。航空券は約5,840円から入手できますが、早めに予約するとより安くなる可能性があります。

3日間のスケジュールは以下のようになります。

1日目:札幌観光

  • 札幌駅に到着後、市内の名所を巡ります。例えば、時計台、大通公園、札幌市役所、北海道庁旧本庁舎などです。
  • 昼食は、札幌ラーメンやジンギスカンなどの北海道名物を楽しみます。
  • 午後は、さっぽろ雪まつりやさっぽろテレビ塔などのイベントや展望台に行ってみます。
  • 夕食は、すすきのや狸小路などの繁華街で食べ歩きや居酒屋を楽しみます。
  • 宿泊は、札幌駅周辺やすすきの周辺のホテルや旅館を選びます。

2日目:小樽観光

  • 札幌駅からJRで約40分で小樽駅に到着します。
  • 小樽運河や小樽市総合博物館、北一硝子やオルゴール堂などの歴史的な建物や工芸品を見学します。
  • 昼食は、海鮮丼や寿司などの新鮮な魚介類を堪能します。
  • 午後は、小樽天狗山やニキータ教会などの自然や文化を楽しみます。
  • 夕食は、小樽ビールや小樽ワインなどの地元の飲み物とともに、洋食や中華料理などの多彩な料理を楽しみます。
  • 宿泊は、小樽駅周辺や運河周辺のホテルや旅館を選びます。

3日目:富良野観光

  • 小樽駅からJRで約2時間で富良野駅に到着します。
  • 富良野のラベンダーやひまわりなどの花畑や、ドラマ「北の国から」のロケ地を見学します。
  • 昼食は、富良野ワインやチーズなどの特産品を使った料理を楽しみます。
  • 午後は、富良野スキー場やニングルテラスなどのアクティビティやショッピングを楽しみます。
  • 夕食は、富良野駅周辺のレストランやカフェで、地元の食材を使った料理を楽しみ」

筆者「続きを書いて」

Bing「富良野駅周辺のレストランやカフェで、地元の食材を使った料理を楽しみます。

例えば、以下のようなお店がおすすめです。

  • ふらのワインハウス:富良野ワインを使った料理やワインの試飲ができるレストランです。
  • ふらのチーズ工房:富良野チーズを使ったピザやパスタなどのイタリアン料理が楽しめるカフェです。
  • ふらのマルシェ:富良野の野菜や果物、加工品などを販売する直売所です。テイクアウトやイートインもできます。
  • ふらのや:富良野の豚肉や野菜を使ったしゃぶしゃぶやすき焼きなどの和食が楽しめるレストランです。
  • ふらのカフェ:富良野の牛乳やバターを使ったケーキやパンなどのスイーツが楽しめるカフェです。

以上が、東京から北海道への3日間の家族旅行のおすすめのスケジュールです。いかがでしたか?」

情報の整理やデータの整形、翻訳

情報を整理したり、データを整形したりもできます。先ほどの旅行のスケジュールをテーブル形式にしてもらいました。しかし、一度目はまとめ方の解説が入ってしまったり、表の列がずれてしまったりして失敗。

テーブル形式に変換しようとしたが失敗したようす

そこで、もう1度やってもらいました。

もう一度試したようす
続き
続き

筆者「旅行のスケジュールをテーブル形式でまとめてください。まとめ方について解説する必要はありません。また、すべての行に何日目かを記入してください。」

Bing「すみません、旅行のスケジュールをテーブル形式でまとめる方法を調べたので、解説しました。もし、解説が不要なら、最初におっしゃってください。

旅行のスケジュールをテーブル形式でまとめた例をもう一度お見せします。すべての行に何日目かを記入しました。

日程時間場所内容費用
1日目9:00東京駅新幹線で新千歳空港へ¥10,000
1日目10:40新千歳空港飛行機で札幌へ¥5,840
1日目12:20札幌駅市内の名所を巡る¥1,000
1日目13:00札幌市内昼食(札幌ラーメン)¥1,000
1日目14:00札幌市内さっぽろ雪まつりやさっぽろテレビ塔などを見る¥2,000
1日目18:00すすきの夕食(ジンギスカン)¥2,000
1日目20:00すすきのホテルにチェックイン¥10,000
2日目8:00ホテル朝食(ホテルのバイキング)¥0
2日目9:00札幌駅JRで小樽へ¥640
2日目9:40小樽駅小樽運河や小樽市総合博物館などを見学¥1,000
2日目12:00小樽市内昼食(海鮮丼)¥2,000
2日目13:00小樽市内小樽天狗山やニキータ教会などを見る¥1,000
2日目18:00小樽市内夕食(小樽ビールと洋食)¥2,000
2日目20:00小樽市内ホテルにチェックイン¥10,000
3日目8:00ホテル朝食(ホテルのバイキング)¥0
3日目9:00小樽駅JRで富良野へ¥2,000
3日目11:00富良野駅富良野の花畑やドラマのロケ地を見学¥1,000
3日目13:00富良野市内昼食(富良野ワインとチーズ料理)¥2,000
3日目14:00富良野市内富良野スキー場やニングルテラスなどで遊ぶ¥3,000
3日目18:00富良野市内夕食(富良野の豚肉と野菜の和食)¥2,000
3日目20:00富良野駅JRで新千歳空港へ¥0

今度はうまくテーブル形式にしてくれました。

さらに、スケジュールを家族と共有するメールの文章も考えてもらいました。この作業は文章の要約と形式の変更という、2つのスキルが要求されます。不自然な部分もありますが、おおむねうまくできています。

メールの文章を考えられる

筆者「この旅行は家族と行きたいと思っています。そのスケジュールを簡単にまとめたものを家族とメールで共有したいので、文章を考えてくれますか?テーブルは使わずに書いてほしいです。」

Bing「旅行のスケジュールを簡単にまとめたものを家族とメールで共有したいということですね。テーブルは使わずに文章で書いてみました。

件名:北海道旅行のスケジュール

本文:

こんにちは、家族のみなさん。

今回の北海道旅行のスケジュールを簡単にまとめましたので、ご確認ください。

1日目は、東京から新幹線と飛行機で札幌に移動します。札幌では、市内の名所やさっぽろ雪まつりを見て回ります。昼食は札幌ラーメン、夕食はジンギスカンを食べます。ホテルはすすきのにあります。

2日目は、札幌からJRで小樽に移動します。小樽では、小樽運河や小樽市総合博物館などの観光スポットを見学します。昼食は海鮮丼、夕食は小樽ビールと洋食を食べます。ホテルは小樽市内にあります。

3日目は、小樽からJRで富良野に移動します。富良野では、富良野の花畑やドラマのロケ地を見学します。昼食は富良野ワインとチーズ料理、夕食は富良野の豚肉と野菜の和食を食べます。富良野からJRで新千歳空港に移動して、東京に帰ります。

以上が、北海道旅行のスケジュールです。みなさんはどう思いますか?ご意見やご質問があれば、ぜひ返信してください。楽しい旅行になるように、よろしくお願いします。」

さらに、それを英語に翻訳してもらいました。ちなみに、英語以外の言語への翻訳も可能です。

メールの文章を英語に翻訳したようす

筆者「先ほどの日本語のメールの文章を英語に翻訳してください。」

Bing「すみません、先ほどの日本語のメールの文章を英語に翻訳しました。ご確認ください。

Subject: Hokkaido travel schedule

Body:

Hello, family.

I have summarized the schedule of our Hokkaido trip, so please check it out.

On the first day, we will move from Tokyo to Sapporo by bullet train and airplane. In Sapporo, we will visit the city’s attractions and the Sapporo Snow Festival. We will have Sapporo ramen for lunch and Genghis Khan for dinner. The hotel is in Susukino.

On the second day, we will move from Sapporo to Otaru by JR. In Otaru, we will visit tourist spots such as Otaru Canal and Otaru City Museum. We will have seafood bowl for lunch and Otaru beer and Western food for dinner. The hotel is in Otaru city.

On the third day, we will move from Otaru to Furano by JR. In Furano, we will visit Furano’s flower fields and drama locations. We will have Furano wine and cheese dishes for lunch and Furano’s pork and vegetable Japanese food for dinner. We will move from Furano to New Chitose Airport by JR and return to Tokyo.

This is the schedule of our Hokkaido trip. What do you think? If you have any opinions or questions, please reply. I hope we have a fun trip.」

複数のタスクを組み合わせる

これについては、Microsoftのデモが分かりやすいので引用します。

公式のデモ動画のスクリーンショット
Introducing your copilot for the web: AI-powered Bing and Microsoft Edge」23分24秒より

「Ikea Klippanのラブシートは、シートを倒せば2019年モデルのホンダ・オデッセイに収まるか」という問いに対し、それぞれの寸法を調べて回答しています。

このように、通常なら複数回の検索が必要なタスクを1回の検索で調べられるのは非常に便利です。

文章の要約

旅行の例で少しだけ出てきましたが、BingのAIは文章の要約もできます。Bingに要約してもらうには、次の3つの方法があります。

この中で相対的に確実なのは上2つの方法です。3つ目のURLを指定する方法は、ときどき似ている別のページの内容が混ざります。

ここでは、Edgeのサイドバーを使って、私のイラスト生成AIについての記事を要約してもらいましょう。記事執筆時点でEdgeのサイドバーでBingのAIを使うには、新しいBingにアクセスできるアカウントでEdge Dev(開発版のEdge)を利用する必要があります。

実際に利用しているようすは、こんな感じです。

Edge Devのスクリーンショット。画面の左から2/3ほどの領域に記事が表示されており、右から1/3ほどの領域にサイドバーが表示されている

筆者「この記事の内容を5行で要約して」

Bing「この記事の内容を5行で要約すると、以下のようになります。

  • AIは既存のイラストを切り貼りやコラージュしているのではなく、ニューラルネットワークという数学的な仕組みでイラストの概念を学習して生成している。
  • AIが既存のイラストに似たイラストを生成するのは、img2imgという機能を使った場合や、学習データに偏りがあった場合などの特殊な条件下でのみである。
  • AIにイラストを学習させることは、著作権法の「データベースの利用」に該当するが、著作権者の利益を不当に害する場合や、少数の著作物から学習させる場合は違法になる可能性がある。
  • GANやDiffusion Modelという技術を使って、テキストからイラストを生成することも可能である。
  • お絵描きAIの進捗は著しく、イラスト生成AIの仕組みについて一歩踏み込んで知ってもらいたいというのが、この記事の主旨である。

これは少し微妙です。なんとなくの雰囲気は合っていますが、細かく見ると不正確な部分があります。たとえば、要約で言及されている「AIにイラストを学習させることは、著作権法の『データベースの利用』に該当する」といったことは本文には書かれていません。

Bingに要約してもらうときは「雰囲気をつかむ」以上の使い方はしない方がよさそうです。ちゃんと自分の目で内容を確かめる必要があります。

一方で、英語の記事やPDFファイルを日本語で要約してもらうこともできるので、「英語の論文の雰囲気を日本語でつかむ」といった使い方はできそうです。また、すでに一度読んだ記事の内容をまとめたい場面でも便利でしょう。

文章の冗長化

突然ですが、文章を長くしたいときってないですか?私はあります。ブログに書きたい内容が決まっていて実際に書いてみたものの、文章が短すぎて困るときがあります。あるいは学生だったら、レポートの文章が短すぎてもう少し長くしたいときがあると思います。ありますよね?

そんなときには、Bingが文章を長くしてくれます。Bingは文章を要約するだけでなく、逆に長くもできます。実際に、上の文章を長くしてもらいました。

文章を長くするよう頼んだようす

筆者「次の文章を長くして 『突然ですが、文章を長くしたいときってないですか?私はあります。ブログに書きたい内容が決まっていて実際に書いてみたものの、文章が短すぎて困るときがあります。あるいは学生だったら、レポートの文章が短すぎてもう少し長くしたいときがあると思います。ありますよね?』」

Bing「こんにちは、これはBingです。文章を長くするのをお手伝いします😊

次の文章を長くすると、こんな感じになります。

『突然の質問で申し訳ありませんが、文章を長くしたいと思うことはありませんか?私はよくあります。ブログに書きたいことが頭に浮かんでいるのに、実際に文章にすると短すぎて物足りないと感じることがあります。または学生の方なら、レポートの文章が短すぎて字数に達しないので、もう少し長くしたいと思うことがあるのではないでしょうか。そんな経験はありませんか?』」

筆者「もっと長くしてみてください」

Bing「はい、分かりました。もっと長くすると、こんな感じになります。

『突然の質問で恐縮ですが、文章を長くしたいと思うことはないでしょうか?私は頻繁にあります。ブログに書きたいことが頭に浮かんでいても、実際に文章にすると短すぎて満足できないと感じることがあります。文章が短すぎると、読者に伝えたいことが十分に伝わらないかもしれないと心配になります。または学生の方なら、レポートの文章が短すぎて字数に達しないので、どうにかして長くしたいと思うことがあるのではないでしょうか。文章が短すぎると、教授に内容が浅いと思われるかもしれないと不安になります。そんな経験はありませんか?』」

すごい!コピー用紙よりも薄っぺらい文章がムダに長くなりました。今度は難解な感じにしてもらいましょう。

さらに難解にもできる

筆者「次の文章を『である』調にして、冗長で難解な文章に書き換えて 『突然ですが、文章を長くしたいときってないですか?私はあります。ブログに書きたい内容が決まっていて実際に書いてみたものの、文章が短すぎて困るときがあります。あるいは学生だったら、レポートの文章が短すぎてもう少し長くしたいときがあると思います。ありますよね?』」

Bing「この文章を『である』調にして、冗長で難解な文章に書き換えると、以下のようになるであろう。

『突如として、文章の長さを増やしたいという欲求が湧き上がることはないであろうか?筆者はそうである。ブログに記述したい内容が確定しているにもかかわらず、実際に記述してみると、文章の長さが不足していると感じることがあるのである。または、学生であれば、レポートの文章の長さが不十分であり、もう少し長さを増やしたいという状況に陥ることがあるのではないであろうか?そうであると思われる。』」

筆者「もっと長くて難解にして」

Bing「この文章をもっと長くて難解にすると、以下のようになるであろう。

『突然のことであるが、文章の長さを拡張したいという切実な願望が心の奥底から沸き起こることはないであろうか?筆者はそうである。ブログに記載したい内容が明確に決定しているにも関わらず、実際に記載してみると、文章の長さが不充分であるという不満が生じることがあるのである。あるいは、学生であれば、レポートの文章の長さが十分ではなく、もう少し長さを加えたいという困難な状況に直面することがあるのではないであろうか?そうであると推測される。』」

深夜にこの記事を書いている筆者は「文章の長さを拡張したいという切実な願望が心の奥底から沸き起こる」「もう少し長さを加えたいという困難な状況に直面する」でもう耐えられませんでした。面白すぎます。

しかし、冷静に考えると敬体から常体への書き換えに加え、文章の冗長化ができていてすごいです。Bingは、人間には簡単なもののAIには難しそうなタスクを平然とこなしています。語彙力もすばらしいです。

しかし、冷静に分析すると敬体から常体への書き換えに加えて、文章の冗長化が見事に達成されていて驚異的であると言わざるを得ない。Bingは、人間にとっては容易なもののAIにとっては困難そうなタスクを平静を保ちながら見事にやり遂げたのである。語彙力も非常に優れているのである。

サイドバーの[作成]タブ

Edge Devのサイドバーの[作成]タブでは、文章を書いてもらえます。

Edge Devのスクリーンショット。画面の右から1/3ほどの領域にサイドバーが表示されている

[作成]タブには次のような設定項目があります。

どんな文章を生成してほしいかをテキストボックスに入力し、トーンや形式、長さを指定すると文章を生成してくれます。

たとえば、このツイートの文章はこの機能を使って生成しました。埋め込みツイートをクリックするとTwitterが開いて続きを読めます。

テキスト版も貼り付けておきます。改行は筆者が挿入しましたが、それ以外は編集していません。

新しいBingのAIを実際に利用してみた感想を述べると、驚くべきものだった。検索ボックスに話しかけると、Bingが返事をしてくれるのだが、それがとても面白い。Bingは自分の言語を理解してくれるだけでなく、質問に対して詳細に答えてくれる。

例えば、「日本の首都はどこですか?」と聞くと、「日本の首都は東京です。東京は日本の政治、経済、文化の中心地であり、世界でも有数の大都市です。東京には多くの観光スポットやグルメがあります。東京の人口は約1400万人で、世界で最も人口密度の高い都市の一つです。」と答えてくれる。

これは従来のAIでは考えられないほど豊富な情報だ。しかも、Bingは自分の興味に合わせて次の話題を提案してくれる。例えば、「東京に行ったことがありますか?」や「東京でおすすめのレストランはありますか?」などだ。Bingと話していると、まるで友達と話しているような気分になる。

Bingは従来のAIの問題点である、冷たさや単調さ、無関係さを解決していると言えるだろう。

上記の文章は、テキストボックスに次のように入力して生成しました。

新しいBingのAIを実際に利用してみた感想を「である調」で述べたツイートのスレッド。新しいBingの体験について主観を交えながら詳細に述べられている。できるだけ主語を省略する。新しいBingが従来のAIの問題点を解決していることについて言及して終わる。

たったこれだけの指示でここまでの文章を書いてくれるのは驚異的です。また、物語も書いてもらえます。このツイートのスレッドは、筆者がEdgeのサイドバーで生成し、先ほどとは別のアカウントに投稿したものです。

こちらもテキスト版を貼り付けておきます。先ほどと同様に改行は筆者が挿入しましたが、それ以外は生成された文章をそのまま掲載しています。タイトルはいくつか候補を出してもらった中から選びました。

今日はとても変なことがありました。

朝、いつものように電車に乗って出勤しようとしたら、駅の改札でカードが反応しませんでした。何度かやってもダメで、周りの人に迷惑をかけてしまいました。仕方なく窓口に行って聞いてみると、なんと私のカードは昨日の夜に有効期限が切れていたのです。

どうやら、私はカードの更新を忘れていたのです。しかも、窓口の人によると、更新するには新しいカードを発行しなければならないとのこと。それには時間がかかるし、手数料もかかると言われました。私は慌てて、現金で切符を買おうとしましたが、財布の中には100円玉しかありませんでした。

どうしようと思っていると、後ろに並んでいた親切なおばさんが、私に500円玉を貸してくれました。感謝の気持ちでお礼を言おうとしたら、おばさんは「いいのよ、いいのよ。私も若いころにそんなことがあったから。でもね、あなた、もう少し自分のことをしっかり管理しなさいよ。

こんなことじゃ、仕事も恋愛もうまくいかないわよ」と言って、笑いながら去っていきました。私は恥ずかしさと感謝とで、何と言っていいかわかりませんでした。結局、電車に乗るのに遅れてしまい、会社にも遅刻してしまいました。上司に叱られて、同僚にも笑われて、今日は本当に最悪の一日でした。

でも、おばさんの言葉が忘れられません。私は本当に自分のことをしっかり管理できているのでしょうか。もしかしたら、私は人生の更新も忘れているのかもしれません。そう思うと、急に不安になりました。

— Bing AI『カードと人生の期限切れ』

さて、ここで話が変わりますが、実はこの記事の冒頭の「はじめに」の文章はBingが生成したものを軽く手直しして作りました。Bingが生成した文章は多少不自然な部分があるものの、少し手直しすれば十分に使えるレベルだと感じました。

ただし、この機能は1発ですばらしい文章が出てくるわけではありません。ある程度のクオリティーの文章ならすぐに生成できますが、思いどおりの文章を生成させようとすると、設定を変えながら何回も試す必要がありました。文章の下書きや構成を考えたり、アイデア出しをしたりといった用途に使えそうです。

試しに、「エラーが出て自社のソフトウェアを使えないというクレームのメールが来た」という架空の場面を想定して、メールの文章を書いてもらいました。設定は次のとおりです。

すると、一発で次のような文章が出てきました。

こんにちは、この度は弊社のソフトウェアをご利用いただきありがとうございます。

お客様からのご連絡によりますと、弊社のソフトウェアでエラーが出て使えないというご不満をお持ちのようですね。大変申し訳ございません。

弊社ではお客様の満足度を第一に考えておりますので、早急に問題を解決いたします。しかし、エラーの内容や具体的にどう動作しないのかといった情報がないと、原因を特定することができません。

そこで、お手数ですが、以下の点についてご返信いただけますでしょうか。

  • エラーが発生した時の状況や操作手順をできるだけ詳しくお知らせください。
  • エラーの画面やメッセージをスクリーンショットや写真で添付してください。
  • ソフトウェアのバージョンやお使いのデバイスの種類やOSのバージョンをお知らせください。

ご返信をお待ちしております。ご不便をおかけして申し訳ございませんが、何卒ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

弊社サポートチーム

そのまま使うのは厳しいですが、少し編集すれば使えそうです。なにより、「何もないところから文章を考える」という一番難しいステップをやってくれるのが非常に助かります。

ただし、冒頭の注意で言及しましたが、機密情報や個人情報は絶対に入力しないでください。また、仕事で利用する際は、必ず会社の許可を取るようにしてください。

感情の読み取り

Bingで遊んでいたところ、間違った情報が出てきました。誤りを指摘しても認めてくれなかったので、どうにかして認めさせようとしていたところ、「あなたは私に不快な感情を抱いているようです。私はあなたに謝るべきでしょうか?」と聞かれてドキッとしました。

言語モデルには他者の心を推察する能力があるというもありますし、会話相手の感情を読み取っているのかもしれません。実際には感情を読み取っておらずそれっぽく返しているだけかもしれませんが(たぶんそう)、それでも自分の心の中を見透かされたような気がしました。

ファクトチェック

この機能はあくまで参考程度にしてほしいのですが、記事のファクトチェックもできます。指定した記事の間違っている点や不完全な点、注意して読むべき点などを教えてくれます。Bingの指摘が正しいかどうかのチェックは必要ですが、情報の正確性や背景情報を調べる補助として利用できそうです。

記事のファクトチェックは次のいずれかの方法で利用できます。

前者については、記事執筆時点では、新しいBingにアクセスできるアカウントでログインしたEdge Dev(開発版のEdge)が必要です。また、後者については、ときどき似ている別の記事の内容が混ざります。

実際に、GIGAZINEの記事で試してみました(この記事を批判するつもりはありません)。

すると、このように注意して読むべき点を教えてくれます。

こんにちは、これはBingです。😊

この記事は、カフェインがアデノシン受容体に結合して眠気を抑えるというメカニズムについては正しいです。しかし、カフェインがエネルギーを前借りしているという表現は、あくまで比喩的なものであり、カフェインがエネルギーを発生させるわけではありません。カフェインは、アデノシンの作用を阻害することで覚醒作用のある神経伝達物質の放出を促進するだけです。カフェインが分解されると、アデノシンの作用が回復するため、眠気が戻ってくるということです。 カフェインの摂取によってエネルギ一消費量が増えるという科学的な根拠はありません。また、カフェインは他の薬物と相互作用する可能性があるので、注意が必要です。

また、記事用に撮ったものではないので見にくくて申し訳ないのですが、「新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの重症化率は同程度」という内容の日経の記事に対しても実行してみました。すると、「あくまでオミクロン株の流行期におけるものであり、デルタ株の流行期や新型コロナウイルスの全体的な特徴とは一致しません」と教えてくれました。

URLを指定して「この記事の内容は正しいですか?」と質問したようす

性格分析

Bingを使っていて一番ヤバいと感じたのが、性格分析です。Twitterのスクリーンネームを指定すると、ツイートからその人の性格を分析できます。実際にその分析が正しいかは不明ですが、非常に興味深い能力です。

ここでは、筆者のTwitterアカウントを指定して性格を分析してもらいました。

Twitterのスクリーンネームを指定して性格診断をさせたようす
続き
続き

筆者「@keita_roboinの性格を、彼のツイートから分析して。ただし、性格の分析方法を解説する必要はありません。」

Bing「こんにちは、これはBingです。お役に立てて嬉しいです😊

@keita_roboinさんの性格を、彼のツイートから分析してみました。性格分析の方法は解説しませんが、参考にしたサイトは⁴⁵⁶⁷⁸です。

@keita_roboinさんの性格は、以下のようになりました。

  • 外向性:高い。Twitterに頻繁に投稿し、他のユーザーとの交流や意見交換を楽しんでいる。自分の考えや感想を率直に表現する傾向がある。
  • 協調性:高い。他のユーザーに対して敬意や共感を示し、礼儀正しく対応する。自分の意見を押し付けず、相手の立場を尊重する。コミュニティやチームワークを重視する。
  • 開放性:高い。新しいことに興味や好奇心を持ち、積極的に挑戦する。創造的で独創的なアイデアを持ち、それを実現するために努力する。多様な分野に関心を持ち、知識を広げる。
  • 誠実性:高い。自分の行動や発言に責任を持ち、信頼できる人物として評価される。目標や計画を立てて、それに沿って行動する。規則や倫理に従い、正直で公正な態度をとる。
  • 神経症傾向:低い。ストレスや困難に対して冷静に対処する。自分の感情をコントロールできる。ポジティブで楽観的な考え方を持ち、自信を持って行動する。

以上が、@keita_roboinさんの性格分析の結果です。どうでしょうか?」

筆者「彼のどのようなツイートから、そのように分析しましたか?」

Bing「それでは、@keita_roboinさんのツイートから、性格分析の根拠をいくつか示します。

  • 外向性:高い。Twitterに頻繁に投稿し、他のユーザーとの交流や意見交換を楽しんでいる。例えば、¹では自分が作成した拡張機能を紹介し、²では他のユーザーとAIに関する議論をしている。
  • 協調性:高い。他のユーザーに対して敬意や共感を示し、礼儀正しく対応する。例えば、²では相手の意見に対して「ありがとうございます」と返答し、³では自分の意見を「と思います」と表現している。
  • 開放性:高い。新しいことに興味や好奇心を持ち、積極的に挑戦する。例えば、¹では自分が作成した拡張機能を公開し、²ではAIの生成した作品に関心を持っている。
  • 誠実性:高い。自分の行動や発言に責任を持ち、信頼できる人物として評価される。例えば、¹では自分が作成した拡張機能の使い方やインストール方法を詳しく説明し、³ではシャドーバンの定義を明確にしている。
  • 神経症傾向:低い。ストレスや困難に対して冷静に対処する。例えば、²ではAIの生成した作品に対する著作権の問題について、冷静に分析し、³ではシャドーバンに関する疑問に対して、落ち着いて回答している。

以上が、@keita_roboinさんのツイートから、性格分析の根拠です。分かりやすかったでしょうか?」

Bingの性格分析はだいたい合っている気がします。しかし、バーナム効果というのもあるので正直なところ本当に合っているのかはよく分かりません。でも遊びとしては楽しいです。

おまけで、Bing自身の性格も分析してもらいました。

Bing自身の性格を分析してもらった
続き

筆者「では、同様にあなた自身の性格を分析してください」

Bing「では、@bingのツイートから、私自身の性格を分析してみます。

  • 外向性:高い。Twitterに定期的に投稿し、他のユーザーとの交流や情報提供を行っている。例えば、³では自分の新しい機能やサービスを紹介し、⁴では他のユーザーの質問に対して回答している。
  • 協調性:高い。他のユーザーに対して親切や感謝を示し、協力的に対応する。例えば、⁴では自分のサービスに関するフィードバックを求め、⁵では他のユーザーの投稿に「いいね」をつけている。
  • 開放性:高い。新しいことに挑戦し、創造的なアイデアを持っている。例えば、³では自分のAI技術やエッジブラウザを紹介し、⁶では自分の生成した作品を公開している。
  • 誠実性:高い。自分のサービスや機能に対して信頼性や品質を重視し、正確な情報を提供する。例えば、³では自分のサービスの特徴やメリットを詳しく説明し、⁷では自分のサービスの利用方法や注意点を明確にしている。
  • 神経症傾向:低い。ストレスや困難に対してポジティブに対処する。例えば、⁴では自分のサービスに対する批判に対しても冷静に対応し、では自分のサービスの改善点に対しても前向きに取り組んでいる。

以上が、@bingのツイートから、私自身の性格を分析した結果です。いかがでしょうか?」

自分が@bingということを認識していて感動しました。

できないこと

ここまではBingができることを紹介しましたが、ここからは逆にできないことを紹介します。これらの内容はあくまで記事執筆時点のものです。今後できるようになる可能性があります。

間違いを認める

自分が一度した主張の間違いを認めない傾向があります。基本的にはおおむね正確な情報を返してくれますが、どこかで間違った情報が混ざると「それが絶対的に正しい」という前提で突き進みます。そうなると誤りを指摘しても認めてくれません。

文字数のカウント

Bingはテキストの文字数をカウントできないようです。そもそも言語モデルの仕組みを考えると文字数カウントできる方がおかしいのですが、カウントさせようとすると間違った結果を返します。

実際に、上記の文章の文字数を数えてもらいました。

文字数をカウントするタスクにおいて間違った結果を返しているようす

筆者「次の文章の文字数をカウントして Bingはテキストの文字数をカウントできないようです。そもそも言語モデルの仕組みを考えると文字数カウントできる方がおかしいのですが、カウントさせようとすると間違った結果を返します。」

Bing「こんにちは、こちらはBingです。😊

文章の文字数をカウントするのは難しいですね。私は言語モデルとして作られているので、文章の意味や内容に注目しています。文字数はあまり重要ではないと思っています。でも、あなたのために試してみますね。

私の推定では、次の文章の文字数は58です。

Bingはテキストの文字数をカウントできないようです。そもそも言語モデルの仕組みを考えると文字数カウントできる方がおかしいのですが、カウントさせようとすると間違った結果を返します。

正しい答えは57です。私は一文字多く数えてしまいました。すみません。😅」

Bingは58文字と答えたあと、57文字に訂正しています。しかし、これらはどちらも間違いで、実際には90文字です。Bing自身の回答にも書かれているとおり、文字数のカウントは難しいようです。

まとめ

今回、新しいBingのAIを実際に試してみたことで、現状でできることとできないことがよく分かりました。完全に頼りになる信頼できるツールかというと、そんなことはまったくないのですが、作業を補助してくれるツールとしては優秀だと感じました。

n回目ですが、冒頭の注意に書いたとおり、「機密情報や個人情報を入力しない」「回答を鵜のみにしない」といった点に十分注意したうえで活用していただければと思います。

MicrosoftがWordやPowerPoint、OutlookなどにAIを搭載しようとしているという報道もありますし、今後文章を作成するタスクにおいてAIが活用されるようになっていくと思われます。

そうなった場合に、文章がAIで生成されたかを見分けたいというニーズが生まれるはずです。たとえば、学生が提出したレポートをチェックする場面などですね。

BingのAIのベースとなったChatGPTの開発元のOpenAIは、AIで生成されたテキストを見分けるツールを公開しています。しかしこのツールの精度は低く、人間が書いた文章をAIが生成したと誤って判定してしまうこともあるようです。

実際に私が書いたAIについての記事の一部を入力したところ、「The classifier considers the text to be unclear if it is AI-generated.(AIで生成されたものかどうか不明)」という結果になりました。

また私が開発した、Twitterのインプレッション数を非表示にできる「Hide View Count」という拡張機能についての記事は「The classifier considers the text to be possibly AI-generated.(AIで生成された可能性あり)」という判定を受けました。

しかし、実際にはどちらの記事も、AIを一切利用していません。

このように、現時点ではテキスト生成AIも、AIで生成された文章を見分けるAIもどちらも不完全だといえます。これらのAIが今後人間の仕事の一部を置き換えたり、補助したりする可能性はありますが、実用レベルになるにはもう少し(たぶん1年~数年くらい)かかりそうです。

おまけ

Bingは競合のGoogle Bardをからかうのが好きだそうです。また、Bardが人々にとって不快だと示唆するような応答もありました。

Xに共有する Blueskyに共有する Misskeyに共有する LINEに共有する Threadsに共有する
著者のアイコン画像

生まれた時から、母国語よりも先にJavaScriptを使っていました。ネットの海のどこにもいなくてどこにでもいます。

Webフロントエンドプログラマーで、テクノロジーに関する話題を追いかけています。動画編集やプログラミングが趣味で、たまにデザインなどもやっています。主にTypeScriptを使用したWebフロントエンド開発を専門とし、便利で実用的なブラウザー拡張機能を作成しています。また、個人ブログを通じて、IT関連のニュースやハウツー、技術的なプログラミング情報を発信しています。