ElasticsearchとKibanaが再びオープンソースに ライセンスにAGPLが追加
Elasticは、同社の検索エンジン「Elasticsearch」と可視化ツール「Kibana」を再びオープンソースとして提供することを発表しました。
今後数週間以内にElasticsearchとKibanaは、Elastic License v2(ELv2)とServer Side Public License(SSPL)に加えて、GNU Affero General Public License(AGPL)で利用可能になります。
ライセンス変更の経緯
Elasticは、3年前にElasticsearchとKibanaのライセンスを変更し、OSIの定める「オープンソース」には該当しなくなりました。当時のElasticは、AmazonがElasticのオープンソースプロジェクトを商業的に利用していることを問題視しており、ライセンス変更によって商用利用に制限を設けました。
これに対し、Amazonがライセンス変更前のElasticsearchをフォークしたことでElasticsearchの市場は混乱しました。
ElasticsearchとKibanaのオープンソース復帰
ElasticとAWSのパートナーシップが強化されたことを理由に、ElasticはElasticsearchとKibanaを再びオープンソースとして提供することにしたとのことです。
ElasticsearchとKibanaは今後、これまでのELv2、SSPLに加えてAGPLをライセンスとして選択して利用できるようになります。
今回の変更は選択肢を広げることを目的としているとのことで、既存のユーザーは引き続きELv2またはSSPLで利用するか、AGPLに移行するかを選択できます。
Elasticの元CEOで現在のCTOであるShay Banon氏は、ライセンスの変更を発表するブログ記事の中で「Elasticsearchを再びオープンソースとして呼べることをうれしく思います」と述べています。
なお、Elasticは「(3年前の)ライセンス変更は間違いだった」「Elasticは業績が悪化したためライセンスを変更した」といった意見を否定しています。