CloudflareのPage Rulesが2024年7月から段階的に廃止へ

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CloudflareのPage Rulesが2024年7月から段階的に廃止されることが発表されました。Cloudflareがダッシュボードで利用者に向けて表示しているメッセージで明らかになりました。この変更は、新しいアカウントとゾーンに適用され、2025年にはすべての既存アカウントにも影響がおよびます。

この記事では、Page Rulesの廃止の移行スケジュールや代わりの機能について詳しく解説します。

Cloudflareが利用者に向けて表示しているPage Rulesの廃止のメッセージのスクリーンショット
Cloudflareが利用者に向けて表示しているPage Rulesの廃止のメッセージ

Cloudflare Page Rulesとは?

Page Rulesは、特定のURLパターンにもとづいて、設定を適用できるツールです。たとえば、キャッシュの動作、リダイレクト、SSL設定などを細かく制御できます。これにより、Webサイトのパフォーマンスやセキュリティを最適化できます。

しかし、Page Rulesにはいくつかの制限がありました。Page Rulesは、URLのパターンのみでトリガーされるため、柔軟性に欠けます。また、ゾーンごとに125ルールまでという制限もありました。さらに、複数のPage Rulesが同じリクエストに適用される場合、デバッグが複雑になるという問題もありました。

Page Rules廃止と移行スケジュール

Cloudflareの発表によると、Page Rulesは次のスケジュールで段階的に廃止されます。

Cloudflareは、既存のアカウントに対して2025年中に順次、Page Rulesを新しいルール機能に移行するとしています。この間、Page Rulesの編集は不可能になるため、事前に移行を検討することが求められます。

Page Rulesの代替となる新しいルール機能

CloudflareのPage Rulesのマイグレーションガイドのスクリーンショット
Page Rulesのマイグレーションガイド

Cloudflareは、Page Rulesに代わる、複数の新しいルール機能を提供しています。これらの機能は、新しいRulesetエンジンを使用しており、HTTPリクエストとレスポンスの多くのフィールドをサポートする柔軟な構成が可能です。

Cloudflareの新しいルール機能は、現行のPage Rulesよりも高度な設定とカスタマイズができます。たとえば、特定のHTTPヘッダーやクエリパラメーターにもとづいてルールを作成できます。これにより、サイトの運営においてさらなる柔軟性が期待されます。

Cloudflareは、複数の新しいルール機能を提供しています。

新しいルール機能は、スケーラビリティが向上し、各ルールが独立して動作します。そのため、同じリクエストに複数のルールが適用された場合でも、挙動が予測可能でトラブルシューティングが容易になっています。さらに、ベータ版として提供されている新しいツールであるCloudflare Traceを使ってルールの実行ログを確認することで、どのルールがどのように適用されたのかを詳細に解析できます。

Page Rulesの移行手順

Cloudflareが提供する新しいルール機能を利用することで、より細かい設定や柔軟な運用が可能になります。既存のPage Rulesから新しいルール機能にスムーズに移行するために、筆者は次の手順をオススメします。

  1. 現行のPage Rulesの確認

    現在使用しているPage Rulesをリストアップし、それぞれがどのような設定を持っているかを確認します。

  2. 新しいルール機能の確認

    Cloudflareのドキュメントを参照し、新しいルール機能がどのように動作するかを把握します。Page Rulesの廃止に関する公式アナウンスでは、Page Rulesのそれぞれの機能がどの新しい機能に対応するかを示した対応表が公開されています。それぞれには具体的な移行手順も書かれているため、確認をオススメします。

  3. ルールの移行計画を立てる

    各Page Rulesを新しいルール機能にどのように置き換えるかを計画します。

  4. テスト環境での検証

    新しいルールをテスト環境で設定し、期待どおりに動作するかを確認します。

  5. 本番環境への適用

    テストが完了したら、新しいルールを本番環境に適用します。

筆者のこのブログでは、wwwありからwwwなしへリダイレクトするPage Rulesを設定していました。この設定を使っているWebサイトは多いと思います。

この設定を新しいルール機能に移行する場合、リダイレクトルールを使って次のように設定します。なお、example.comは実際のドメイン名に置き換えてください。詳細については、Cloudflareのドキュメントの「Migrate Forwarding URL」を参照してください。

  1. リダイレクトルールで単一リダイレクトを作成する

  2. [受信リクエストが一致する場合..]で[カスタムフィルタ式]を選択

  3. 次のフィルターを作成

    • フィールド:ホスト名
    • オペレーター:等しい
    • 値:www.example.com
  4. [実行内容…]で次の設定を作成

    • タイプ:動的
    • 式:concat("https://example.com", http.request.uri.path)
    • ステータスコード:301
    • クエリ文字列を保持する:お好みで

まとめ

CloudflareのPage Rulesが2024年7月から段階的に廃止されることが発表されました。新しいルール機能を使うことで、より柔軟な設定が可能になります。Page Rulesから新しいルール機能に移行するためには、移行計画を立てて、テスト環境で検証を行い、本番環境に適用する手順がオススメです。

Cloudflareの公式ブログやドキュメントには、新しいルール機能の具体的な設定例やトラブルシューティングガイドが多数掲載されています。移行をスムーズに進めるために活用しましょう。

参考

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生まれた時から、母国語よりも先にJavaScriptを使っていました。ネットの海のどこにもいなくてどこにでもいます。

Webフロントエンドプログラマーで、テクノロジーに関する話題を追いかけています。動画編集やプログラミングが趣味で、たまにデザインなどもやっています。主にTypeScriptを使用したWebフロントエンド開発を専門とし、便利で実用的なブラウザー拡張機能を作成しています。また、個人ブログを通じて、IT関連のニュースやハウツー、技術的なプログラミング情報を発信しています。