ろぼいんブログ

Unreal EngineがY-Up座標系に変更されることが判明

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Epic GamesのCEOのTim Sweeney氏が自身のX(Twitter)アカウントで、Unreal Engineの座標系が今後、左手系(Left-Up-Forward)から右手系(Y-Up)へと移行すると明らかにしました。

この移行はまず、 Unreal Editor for Fortnite(UEFN) から始まり、その後Unreal Engine 5とUnreal Engine 6に適用されるとのことです。

Y-Up座標系は、ユーザーが徐々に新しいシステムに移行できるよう、UIの設定変更やC++のヘルパー関数、マクロなどを通じて段階的に導入されます。

今回の変更は、3D制作ツール間の相互運用性と標準化の促進が目的とのことです。

USD(Universal Scene Description) やglTFといった標準規格、MayaやHoudiniといったほかの3D制作ソフトウェアと座標系を一致させることで、将来的な制作環境における相互運用性を大幅に高められます。

Tim Sweeney氏は、「私たちが提案しなければならない未整備の標準がたくさんありますが、既存の標準や慣習を採用し、それに付け加える形で提案すれば、Unrealチームの提案はずっと成功しやすくなるでしょう」と述べています。

座標系の違いは、単純なモデリングツールからのエクスポートにおいては簡単に変換できますが、複雑な映画のVFX制作パイプラインでは変更が困難です。

とくに、映画業界ではUSDベースでのワークフローが主流となりつつあり、既存のパイプラインに対してUnreal Engineが自然に溶け込むためには、このような標準への準拠が不可欠です。

Tim Sweeney氏は、プロジェクトごとの設定で座標系を自由に選べる方法について、多数の独立した作者が作ったコードやコンテンツパッケージを組み合わせる場合に複雑化してしまうことを指摘しています。

このように、長期的な視点で見ると、Unreal Engineを一貫した標準規格に合わせることが現実的なようです。

また、理想的にはこの変更を行うべき時期は1995年だったと述べつつも、UEFNにScene Graphが導入された現在が2番目に最適な時期だとのことです。

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生まれた時から、母国語よりも先にJavaScriptを使っていました。ネットの海のどこにもいなくてどこにでもいます。

Webフロントエンドプログラマーで、テクノロジーに関する話題を追いかけています。動画編集やプログラミングが趣味で、たまにデザインなどもやっています。主にTypeScriptを使用したWebフロントエンド開発を専門とし、便利で実用的なブラウザー拡張機能を作成しています。また、個人ブログを通じて、IT関連のニュースやハウツー、技術的なプログラミング情報を発信しています。

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