Windows版消しゴムマジック?標準搭載の「生成消去」を試す

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Windowsのフォトアプリに「生成消去」という新機能が搭載されました。これは、写真から不要なものをAIの力で自然に消去できる機能です。スマートフォンのGoogle Pixelに搭載されている 「消しゴムマジック」機能のWindows版 と考えると分かりやすいかもしれません。

とくに注目すべき点は、この機能がWindowsのフォトアプリに標準搭載されており、別途サードパーティのソフトをインストールする必要がないことです。この記事では「生成消去」の概要と使い方について紹介します。

「生成消去」とは?

Windowsのフォトアプリの既存機能「スポット修正」はAIの力を借りてパワーアップし、「生成消去」として生まれ変わりました。

この機能は、背景の物体や視覚的な邪魔者といった不要なものを写真から修正、または除去することを可能にします。従来のスポット修正と比較して、生成消去は写真から大きな領域を消去したあとでも、より自然な見た目を維持できます。

「生成消去」のメリット

「生成消去」のメリットは次のとおりです。

使い方

生成消去は、次の手順で利用できます。今回は例として、Adobe Stockからダウンロードした犬の写真からリードを消去してみます。

  1. 編集したい画像をWindowsのフォトアプリで開きます

  2. フォトアプリの上部にある編集ボタンをクリックします

    Windowsフォトの上部のメニューバーのスクリーンショット
    メニューバーの左端の編集ボタンをクリックする
  3. 編集画面で消しゴムに星印がついたアイコンをクリックします

    Windowsフォトの編集画面のスクリーンショット
    消しゴムアイコンをクリックする
  4. ブラシが表示されるので、必要に応じてサイズを調整したうえで、消去したいオブジェクトをなぞります

    Windowsフォトの生成消去のスクリーンショット
    ブラシで消去したいオブジェクトをなぞる
  5. オブジェクトを消去できたら、右上の[保存オプション]から適切な保存方法を選択して保存します

    Windowsフォトの生成消去のスクリーンショット
    保存オプションを選択して保存する

実際に使ってみた感想

生成消去を使った編集前と編集後の比較画像。編集後の画像では犬のリードが自然に消去されている
生成消去を使った編集前と編集後の比較画像

実際に「生成消去」機能を試してみたところ、オフライン環境でも利用できることを確認しました。タスクマネージャーを確認すると、この機能はCPUを利用して処理しているようです。

タスクマネージャーのスクリーンショット
生成消去の処理中のタスクマネージャー。右半分にある2つの山が生成消去を利用したタイミング

Core i9-13900KFを搭載したPCでは、瞬時に処理が完了しました。処理中のCPU使用率は35%程度、処理中でないときのCPU使用率が5%前後なので、生成消去単体でのCPU使用率は約30%程度と推測されます。それほど高負荷ではありませんが、事務用の性能が低いPCでは処理に時間がかかるかもしれません。

使ってみるべき?

「生成消去」は、過去の写真を新たな視点で見直したい、不要なものを消して写真をより美しくしたいと考えている方にはとくにオススメの機能です。また、プロのような画像編集をしたいものの、複雑な編集ソフトに挑戦する時間やお金がない方にとっても、手軽に利用できる点で魅力的でしょう。

まとめ

Windowsのフォトアプリに搭載された「生成消去」は、画像編集をもっと身近に、そしてもっと楽しくする機能です。最新の技術を活用した「生成消去」を使えば、写真編集の新たな可能性が広がります。

「生成消去」を使って、あなたの写真をもっと美しく、もっと魅力的にしてみてはいかがでしょうか?

参考

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生まれた時から、母国語よりも先にJavaScriptを使っていました。ネットの海のどこにもいなくてどこにでもいます。

Webフロントエンドプログラマーで、テクノロジーに関する話題を追いかけています。動画編集やプログラミングが趣味で、たまにデザインなどもやっています。主にTypeScriptを使用したWebフロントエンド開発を専門とし、便利で実用的なブラウザー拡張機能を作成しています。また、個人ブログを通じて、IT関連のニュースやハウツー、技術的なプログラミング情報を発信しています。