Neofetchが開発終了 後継ツールFastfetchを紹介
オープンソースソフトウェア(OSS)は、その透明性と自由な利用の可能性で多くの開発者やユーザーから評価されていますが、その持続性には大きな課題が伴います。最近、長らく多くのユーザーに愛用されてきたNeofetchの開発が終了しました。この記事では、新たな代替ツールとして期待されるFastfetchについて紹介します。
Neofetchの終焉
Neofetchは、Bash 3.2+ で書かれたコマンドラインベースのシステム情報ツールです。OS(オペレーティングシステム)、ソフトウェア、ハードウェアに関する情報を美しく表示し、スクリーンショットでの使用を想定しています。LinuxやWindowsなど、約150種類の異なるOSに対応しており、そのカスタマイズ性の高さから広く利用されていました。
2024年4月26日、NeofetchのGitHubリポジトリーがアーカイブされました。これによって、Neofetchの開発が終了したことになります。Neofetchは、最後のコミットが2021年11月に行われて以来、開発が停滞していました。多くのIssueやPull Requestが放置され、その活動停滞が明確でした。
Neofetchの開発者のGitHubアカウントのプロフィールには、「Have taken up farming.」(農業を始めました)というメッセージが残されており、開発者の興味が移り変わったことをうかがえます。Neofetchの開発者のGitHubリポジトリーは、プロフィール用のリポジトリーを除いてすべてアーカイブされています。
Neofetchの開発終了は、オープンソースプロジェクトが抱える持続性の問題を浮き彫りにしています。ほとんどのOSSは開発者が個人的に始めた小規模なプロジェクトであり、プロジェクトが成長するにつれて、開発者個人にメンテナンスやサポートの負担が重くのしかかります。多大な時間を費やしても、資金のサポートもなく、労力に見合うリターンが得られないことも少なくありません。OSSにはそういった問題がある一方で、人気なプロジェクトはフォークして開発が継続されることもあります。
Fastfetchとは?
Fastfetchは、Neofetchの理念を受け継ぎつつ、C言語を主体に開発されたシステム情報取得ツールです。Neofetchと同様に、システム情報を視覚的に魅力的に表示することを目的としていますが、パフォーマンスとカスタマイズ性に焦点を当てています。
Fastfetchでは、高速性とカスタマイズの自由度が向上しています。また、Linux、Android、FreeBSD、macOS、そしてWindows 7以降のWindowsといった幅広いOSをサポートしており、さまざまなユーザーに対応可能です。
Fastfetchは、その名のとおり、情報の取得と表示の速さに優れています。これは、システムリソースへの負荷を最小限に抑えつつ、必要な情報を迅速に提供することができるため、とくにパワーユーザーや開発者にとって有用です。
Fastfetchのインストール方法
Fastfetchは、Linux、macOS、WindowsなどのさまざまなOSで利用できます。Neofetchと同様に、各OSに応じたインストール方法が提供されています。
他のOSへのインストール方法や、詳細なオプションについては、FastfetchのGitHubリポジトリーを参照してください。
まとめ
OSSの世界では、プロジェクトの持続可能性が常に問題となりますが、人気のあるツールはコミュニティの手によって新たな命を吹き込まれることも少なくありません。Neofetchの後継として期待されるFastfetchにも、多くの期待が寄せられています。開発者やエンドユーザーが一丸となってサポートし貢献していくことで、さらに進化し長く愛されるものとなるでしょう。