MicrosoftがWeb閲覧を補助するAI「Copilot Vision」のプレビューを公開 有料ユーザー向けに提供
Microsoftが同社のAIブランドCopilotの新たな機能「Copilot Vision」のプレビュー版を発表しました。この記事では、Copilot Visionの概要や機能について詳しく解説します。
Copilot Visionとは?
Copilot Visionは、Microsoft Edgeに統合されたAI機能です。
閲覧しているWebページの内容をCopilot Visionが分析することで、まるで「もうひとつの目」をもっているかのように、Webページ上の情報を瞬時に把握できます。
Copilot Visionは、AIを使ってWebページ上のテキスト、画像、動画などのコンテンツを理解・分析します。これにより、ユーザーが探している情報を分かりやすく提示できます。
美術館のWebサイトを閲覧しているときには、開館時間、展示内容、アクセス方法などの情報をまとめて表示したり、ユーザーの好みにもとづいてオススメの展示を提案したりできます。
従来の検索エンジンでは、キーワードを入力して関連するWebページを探す必要がありました。しかし、Copilot Visionは、いま見ているページのコンテキストを理解するため、より的確な情報を提供してくれます。
旅行サイトで特定のホテルのページを開いているときに、Copilot Visionに「このホテルの近くのレストランを教えて」と尋ねれば、ホテル周辺のレストラン情報を即座に表示してくれます。
Copilot Visionは、単純に情報を表示するだけでなく、ユーザーとの対話を通じて問題解決を支援します。Copilot Visionに質問したり指示を出したりすることで、必要な情報を探したりタスクを効率的に処理したりできます。
さらに、Copilot Visionは音声の入出力に対応しており、人間と会話するように話しながらWebページの内容についてやり取りできます。
Microsoftは、Copilot Visionの開発においてユーザーのプライバシー保護を最優先に考えているとのことです。
Copilot Visionはオプトイン形式になっており、ユーザーが許可した場合にのみ機能するように設計されています。さらに、会話が終了したあとはその会話内容や共有された情報が自動的に削除されます。
ただし、Copilotの応答はMicrosoftが安全システムの改善を目的として保存するとのことです。そのため、機密性の高い情報や個人情報は入力しないように注意する必要があります。
公式ブログでは、次のような利用例が紹介されています。
- 美術館のWebサイトで開館時間や展示内容などの情報をまとめて表示
- オンラインショッピングでニーズに合った商品を提案
- ゲームの遊び方を解説するWebサイトで、操作方法を分かりやすく説明
Copilot Visionはまだテスト段階で、一部のWebサイトでのみ利用できます。Microsoftは今後、慎重に対応サイトを拡大していく予定としています。
Copilot Visionの使い方
Copilot Visionは、米国在住の一部のCopilot Proユーザーを対象に、Copilot Labsを通じて限定的に提供されています。
Microsoft EdgeでCopilot Labsにアクセスすることで、Copilot Visionを利用できます。Copilot Visionは、Microsoft Edgeの下部に表示されます。
まとめ
Copilot Visionは、Microsoft Edgeに統合された新たなAI機能で、閲覧中のWebページをより深く、直感的に理解することをサポートします。
既存の検索エンジンやアシスタントが提供する情報取得方法をさらに一歩進めた形で、ユーザーの目に見える情報を整理し、必要なデータや回答を即座に提示してくれます。
Copilot Labsの機能として、米国在住のCopilot Proのユーザーに対して限定的に提供されています。