BlueskyはXよりAIの学習に使われやすい?意外な落とし穴に注意

X(Twitter)の代替として注目されているBlueskyですが、実はXよりも投稿がAIの学習に使われやすいという意外な落とし穴があります。
目次
BlueskyはAIの学習に使われやすい
Xは、X自身がユーザーの投稿をAIの学習に利用していますが、ほかの企業がAIの学習に使うことは許可していません。
Blueskyでは、Bluesky自身はユーザーの投稿をAIの学習に利用しないと明言していますが、ほかの企業がAIの学習に使うことは許可しています。
Xは、ユーザーが自身のポストをXのAIの学習に使われないようにオプトアウト(拒否)できる設定を用意しているので、AIの学習に使われにくいという観点では、むしろBlueskyよりもXの方が優れているとも言えます。
AIの学習データは通常、クローラーと呼ばれる自動化されたプログラムで収集します。
Webサイトは、robots.txtというファイルを用意することで、クローラーによるクロール(データ収集)を許可するかどうかを設定できます。
Xのrobots.txtでは、Google検索のクローラー(Googlebot)と、Facebookで共有されたリンクの情報をMetaが収集するのに使っているクローラー(facebookexternalhit)を除き、すべてのクローラーをブロックしています。
一方で、Blueskyのrobots.txtでは、すべてのクローラーに対して、Blueskyのすべてのデータの収集を許可しています。
Blueskyのrobots.txtのコメント(メモ書き)には、「By default, may crawl anything on this domain.」(デフォルトでは、このドメイン上のあらゆるものをクロールできます)と書かれています。
robots.txtを尊重するかどうかは各クローラーの開発者に委ねられていますが、一部を除いてすべてのクローラーを拒否しているXに対して、Blueskyはすべてのクローラーを明示的に許可しているということになります。
なぜBlueskyはクロールを許可しているのか
Bluesky自身は、ユーザーのデータをAIの学習に利用しないと明言しているのに、なぜほかの企業がクロールすることは許可しているのでしょうか。
それは、Blueskyが分散型SNSで、クロールを拒否しても意味がないからです。
BlueskyはXのような一般的なSNSと異なり、分散型SNSと呼ばれています。
Xのような一般的なSNSは、中央集権型と呼ばれており、特定の企業や組織がすべてのシステムやデータをコントロールしています。
これに対して、BlueskyやMisskeyのような分散型のSNSでは、システムやデータをコントロールする特定の企業や組織は存在しません。
分散型SNSは、決められた仕組みに従えば、ほかのSNSと相互にやり取りできるようになっています。
たとえば、MisskeyはActivityPubという仕組みを採用しており、同じくActivityPubを採用しているThreadsと相互にやり取りできます。
BlueskyはATプロトコルという仕組みを採用しているので、同じくATプロトコルを採用しているほかのSNSと相互にやり取りできます。
こうした分散型のSNSでは、開発や運営を主導している企業や組織はあるものの、別の運営元の別のSNSとも相互に接続できるので、特定の企業や組織がシステムやデータをコントロールしているわけではありません。
分散型SNSでは、決められた仕組みを実装してさえいれば、誰が作ったどのSNSでも相互に接続できます。
そして、その決められた仕組みを実装していれば、接続するのがSNSである必要すらありません。
つまり、分散型SNSの仕組みを使って、AIの学習データを集めるプログラムも作れるということです。
もしもBlueskyがrobots.txtでクローラーを拒否したとしても、Bluesky上の投稿を容易に学習データとして収集できます。
このように、クローラーをブロックしても意味がないため、Blueskyはすべてのクローラーがすべてのデータをクロールすることを許可しているのだと考えられます。
まとめ
BlueskyはXよりも投稿がAIの学習データに使われやすいという、意外な落とし穴を紹介しました。
Xは、ユーザーの投稿をAIの学習データに使っていますが、ユーザーはオプトアウトできます。
Blueskyは、ユーザーの投稿をAIの学習データに使っていませんが、ほかの企業が学習データに使うことは許可しています。
Blueskyは分散型SNSという性質上、クローラーをブロックするのが難しいという事情があります。
AIの学習データに使われにくいという観点でのみ考えれば、むしろBlueskyよりもXの方が優れているとも言えます。
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生まれた時から、母国語よりも先にJavaScriptを使っていました。ネットの海のどこにもいなくてどこにでもいます。
Webフロントエンドプログラマーとして、TypeScriptを用いたWebアプリやブラウザー拡張機能を制作。Xのシャドウバン検知ツール「Shadowban Scanner」やリンクカード復活ツール「Restore Link Card」を公開し、国内外のメディアで紹介されました。iGEM 2023ではJapan-UnitedチームのWikiを制作してGrand Prizeの獲得に貢献。ブログではXやSNSの最新ニュース、不具合の検証と対処法、フロントエンド開発の知見を発信しています。





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