LINEでサブ端末が設定できずデータが消える恐ろしい問題が発生中

LINEがついに、「サブ端末」機能によるAndroidスマートフォンでの複数端末ログインに対応しました。
しかしながら現在、LINEでサブ端末を設定しようとしたユーザーのトーク履歴などのデータが消失する問題が発生しています。
サブ端末の選択肢が表示されない問題が発生中
LINEはこれまで、Androidスマートフォンでは1台までしか同時にログインできませんでした。
ところが最近、「サブ端末」として設定することで、同時に2台のAndroidスマートフォンにログインできるようになりました。
詳しくはこちらの記事で紹介していますが、LINEアプリのログイン時に[メイン端末]か[サブ端末]を選択する画面が表示され、ここで[サブ端末]を選択することで2台目のAndroidスマートフォンでログインできます。

しかし現在、このメイン端末かサブ端末のどちらとしてログインするか選択する画面が表示されず、強制的にメイン端末としてログインされてしまう問題が発生しています。
メイン端末としてログインしてしまうと、既存のメイン端末はログアウトされ、最悪の場合トーク履歴などのデータを失う可能性があります。
つまり現在、サブ端末として設定するつもりで2台目のAndroidスマートフォンにログインすると、強制的に既存のメイン端末からログアウトされデータを失うという状況になっています。
原因はアプリの最新バージョンの配信停止
この問題は、Google Playストアで、Android端末のサブ端末化に対応したLINEアプリバージョン15.3.0の配信が停止されたことが原因です。
Androidスマートフォンでの複数端末ログインを利用するためには、LINEアプリバージョン15.3.0以降が必要ですが、現在はGoogle Playストアでの配信が停止されているため、最新バージョンにアップデートできない状態です。
PlayストアのLINEの配布ページを確認すると、記事執筆時点ではバージョン15.3.0よりも1つ古いバージョンの15.2.1が配信されています。
これは、何らかの理由で最新のバージョン15.3.0の配信が停止されていることを示しています。

筆者はLINEを利用しているすべてのAndroidスマートフォンで15.3.0にアップデートしていたため影響を受けていませんが、アップデートしていなかったユーザーはAndroidスマートフォンでの複数端末ログインが利用できないということになります。
当サイトの記事では、LINEの複数端末ログインを試す前に、アプリのバージョンが15.3.0以降であることを確認するよう推奨していました。
しかし、一部のメディアでは「最新バージョンが必要」としか書かれていませんでした。
その結果、アプリのバージョンを確認せずに、「ストアで更新ができないため最新バージョンを利用している」と考えたユーザーがサブ端末としてログインを試みた結果、実際にはサブ端末に対応していないバージョンだったため、強制的にメイン端末としてログインされてしまったということのようです。
そして、前述のように、すでにメイン端末が存在する状態で新たにメイン端末としてログインしようとすると、最悪の場合データを失ってしまいます。
公式からのアナウンスなし
記事執筆時点では、この問題に関する公式のアナウンスは発表されていません。
その一方で、Androidでの複数端末ログインに対応したという公式アナウンスや、この機能がLINEアプリの「最新バージョン」で利用できると報じたメディアの記事はそのまま存在しています。
これにより、事情を知らないユーザーが複数端末ログインをしようとして、データを失うという事態が多数発生しています。